フェアリーテイルの戦闘シーンは、シリーズ後半に向かうにつれて大きな課題を抱えるようになりました。特に目立つのが、「仲間の力」や「感情の力」による逆転勝利の頻出です。
初期の戦闘では、ナツたちが実力差のある強敵と対峙し、戦略や知恵を絞って勝利を収める展開が多く見られました。しかし、物語が進むにつれて「ナカマの絆」による急激なパワーアップが増え、戦闘の緊張感が徐々に失われていきました。
例えば、アルバレス帝国編では、圧倒的な力を持つスプリガン12との戦いにおいて、何度も「感情の力」による逆転劇が繰り返されます。この展開は、最初こそ感動を呼びましたが、頻出によって効果が薄れ、むしろ「またか」という印象を与えるようになってしまいました。
戦闘シーンの演出も、次第にパターン化していきます:
• 絶体絶命の危機
• 仲間や過去の回想
• 感情による急激な力の覚醒
• 逆転勝利
キャラクター設定の一貫性の欠如も、作品の魅力を損なう要因となっています。特に顕著なのが、死亡したキャラクターの安易な蘇生です。
リサーナやマカロフなど、重要なキャラクターの「死」が何度も覆されることで、物語における「死」の重みが失われていきました。これにより、キャラクターが危機的状況に陥っても、読者が深刻に受け止めにくくなってしまいました。
また、キャラクターの性格設定も、物語の都合で変化することが増えていきます:
• アクノロギアの動機の後付け感
• ギルドメンバーの個性の希薄化
特にメインキャラクターであるナツの成長が、物語後半では「感情的なパワーアップ」に依存しすぎる傾向がありました。これにより、初期に見られた努力や戦略による成長という要素が薄れていきました。
物語後半では、展開の予測可能性が高まり、読者の期待を裏切る要素が減少していきました。特に目立つのが以下のような点です:
ストーリー展開の定型化:
• 新たな強大な敵の出現
• ギルドメンバーの苦戦
• 仲間の力による逆転
• 敵の改心
この繰り返しにより、物語の新鮮さが失われていきました。特にアルバレス帝国編では、この傾向が顕著になり、多くの読者が展開の単調さを指摘するようになりました。
また、伏線の回収方法も、次第に強引さが目立つようになっていきます:
• E.N.Dの正体に関する展開
• ゼレフとマヴィスの関係性
• アクノロギアの真の目的
これらの要素は、物語初期から示唆されていた重要な伏線でしたが、その回収方法には多くの読者が違和感を覚えることとなりました。
魔法バトルシステムの崩壊も、作品の魅力を低下させる大きな要因となっています。初期の魔法バトルには、明確なルールと制限が存在していました。
初期の魔法システムの特徴:
• 魔力の消費と限界
• 魔法の相性関係
• 戦略的な魔法の使用
• 修行による段階的な成長
魔力の消費に関する一貫性の欠如:
初期では明確だった魔力の限界が、後半では曖昧になっていきます。特にナツの竜殺しの魔法は、状況に応じて威力が大きく変動し、魔力の消費についての説明も不十分になっていきました。
ドラゴンフォースの乱用:
当初は究極の力として描かれたドラゴンフォースが、後半では比較的容易に使用できるようになり、その特別感が薄れていきました。
アニメ化に伴う問題点も、作品の評価に影響を与えています。特にアニメオリジナルエピソードの増加により、本来の物語の緊張感が損なわれる場面が多く見られました。
アニメ版における主な問題点:
• オリジナルエピソードによるペース配分の乱れ
• 戦闘シーンの演出の単調化
• キャラクターの性格付けの変化
• 原作の緊張感の希薄化
特に後半シリーズでは、原作の重要なシーンの改変も目立つようになりました。例えば、タルタロス編での重要な戦闘シーンが、アニメでは大幅に変更され、原作ファンから批判を受けることとなりました。
また、アニメ独自の展開により、以下のような問題も発生しています:
• 原作の伏線回収の効果が薄れる
• キャラクターの成長過程が不自然になる
• 戦闘シーンのインパクトが減少
これらの要因が重なり、特にアニメ視聴者の間で「つまらない」という評価が増加する結果となりました。
総合的に見ると、フェアリーテイルの「つまらない」という評価は、単一の要因ではなく、複数の問題が重なった結果といえます。特に後半における展開の単調化、キャラクター設定の一貫性の欠如、戦闘描写の形骸化などが、作品の魅力を低下させる主な要因となっています。
しかし、これらの問題点があるにもかかわらず、シリーズ全体を通して「仲間との絆」というテーマは一貫して描かれており、その点については多くのファンから高い評価を受けています。作品の評価は読者それぞれの視点によって異なり、これらの要素をどう受け止めるかは、個人の価値観に大きく依存するといえるでしょう。
最後に、これらの課題は、長期連載における物語作りの難しさを示す典型的な例としても捉えることができます。読者の期待に応えながら、同時に物語の一貫性と新鮮さを保ち続けることの困難さは、多くの長編作品が直面する共通の課題といえるかもしれません。
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